2007/08/06

鳥肌スピードウェイ


狛江の団地前、午前1時頃。

ライブ撮影を行う時、特に複数のミュージシャンが参加するようなイベントの場合、
当然全ての演奏が必ずしも自分の趣向に合うものとは限らない。
撮影時には様々なことに気を配るので曲を聴いてはいるが鑑賞することが自分は出来ない。
しかしそんな状況を無視して、ファインダーへの集中力を霧散させる音楽に出会うことがある。
つい先日の撮影では久々にそんな状況に陥った。
そのミュージシャンについて何か形容するにはまだ適切な言葉が見当たらないので
また後日どこかで書けたらと思うが、とにかく気がついたら
自分は普段の撮影時における感情とは明らかに違うステージに居た。
外からガツンと入ってこられたというよりは、
いつのまにかその音は自分の中で既にもう「鳴って」いた。
鳥肌全開である。
音波が鼓膜を刺激し、その振動から脳が音を分析して感情に働きかけ
鳥肌スイッチを入れる命令を下すまでどれくらいの時間なのだろう。
そんな感情系フィルターが視覚化出来たら面白い。

必死で撮影に意識を戻そうとするが中々上手くいかなくて手こずる瞬間である。
未熟さを痛感しながら、街灯が夏の日差しを演出していたこの写真を何故か思い出した。
考えるより、速く。


オオハシ